理科授業のイントロ

 どんな授業にも一時間目がある。
 できれば,楽しそうだなとか面白そうだなっていう印象で,その一時間目が届けられるとよいと思うのだけれども,私自身うまく一時間目をやれたなーという感触はほとんどない。
 どういう形ではじめたらよいだろうか?と考えることがまずは第一歩。ここでは,具体的な内容というよりは,ちょっとこういう要素が入っている何かを示せたらいいんじゃないかな?というイントロを紹介します。

ポイント1 理科で何を学ぶのか

ここではいろいろ言いたいことがあると思うのですが,あれこれ難しいことを言うのではなく,何か簡単に全体の見通しとなるようなことが伝えられるとよいと思うのです。そうなると,何?かというと

  1. 世界には規則性があること
  2. 世界にはいろいろな違い(多様性)があること

 という2点かと思われます。そして,それが分かるようになることというような意味を込めて,私だったら

「違いが分かる人になる」

というどこかのコマーシャルのキャッチフレーズみたいなことを言っておりましたが,最近の子たちはそのコマーシャル自体知らないかもしれない?(笑) もしかしたら,先生も?と思って,検索したらいろんな人が書いているから,それらもチラ見してみて。

規則性の方は,基本的に比例や滑らかな曲線のグラフで描けるような値の変化を見せるようなところにつながるし,違いの方は植物や動物の分類や多様性の面につながります。

そんなところを見通せるようなイントロを考えてみるのがよいでしょう

ポイント2 理科室探検

もう一つ一時間目にしておきたいのは,理科室の全体を見まわして,どこに何があるのかを最初に一度知らせておくことです。理科準備室にまで入れる必要はないとは思いますが,学校によってはそこに備品をある程度置いているところもあるかもしれません。これを知らせておくのは,後に以下のようなことをできるようにするためです。

実験器具の自前調達

小学校までがどうだったかは,それぞれ確認が必要ですが,中学校では実験器具を自分で取ってきて,自分で実験の準備をするところまでさせることが可能であるはずです。もし,そうした活動の中で,いくらかのガラス器具が割れるとか,生徒がケガをする事態になるようならば,自分の指導が至らなかった結果です。それを踏まえた上で,自分たちの力で実験の準備をできるようにさせることに意味がある訳で,その過程でガラス器具が割れてしまう事態が起きたとしても,それは言ってみれば必要経費です。もちろん,ケガはない方がいいわけなので,最初の時点で注意事項を伝えてしまいます。

ここで,実験器具を準備させる活動の意義を少し書いておきますと,基本的に理科の実験や観察と言うのは,器具や実物を触らないことには始まりません。残念なことに,実際に自分で触ったことのない子供もたくさんいます。それは,小学校の理科の時間でどうだったかというのも関わってきますが,先生が実験を見せるだけだった場合,グループの中で主に触る子が限られている場合,そもそも実験をやっていない学校であった場合が考えられます。残念ながら,どれも実際に存在する事例です。まずは,準備の段階から実験器具や対象にオーナーシップを持ってもらうということが目的です。

そこで,リンク先のような方法で必ず実験や観察の時間を始めるようにしてはどうでしょうか。これはこれで一連のお話があるので別ページで紹介します。

実験器具の後片付け

また,同じ理由で実験器具の後片付けも,自分たちの手でさせるようにします。これは結構課題があって,後片付けまでさせると,実際の観察・実験や授業時間を圧迫してしまうことです。なので,先生ご自身のその後の時間的余白と,クラス全体の観察・実験の進度差の度合いによって,お願いするときもあれば,あきらめる時もあってよいと思います。

例えば,実験に試験管を数本/グループで使ったとして,それを洗って,所定の場所に返すという習慣をつけさせると,2年生・3年生になってもやれるようになりますし,その活動自体上達します。できるなら,グループの中で分担させてなるべく全員が何かしらの片づけに取り組むように仕向ける訳です。早めに実験が終わっているグループには,先に試験管を洗って片付ける時間を取ってもらって,他のグループが実験を終えてくるのに合わせるという方法もあります。逆にあまりに遅いグルーブがあったなら,先生が少し手を貸して片づけを手伝って進めるというのもありだとは思います。結果的に,「全体に合わせないと終わらない!」と自覚してもらうと,中学生ぐらいだったら急いでやろうとしてくれる子が多いと思います。

ということで,イントロではこれをやってもらう訳ではありませんが,これから一年間いつもやってもらうようになるから,その器具などなどの場所をなんとなく覚えておいてねという時間をとるということですね。

ポイント3 安全と楽しさ

最後に,ここまでのお話にもつながりますが,理科の観察や実験では,危険を伴うことにも,自分の手である程度取り組んでもらわないと,得られるものが得られないということがありますよね。

ところが,実際にその危険を伴う段になって,「危ない!」「注意しろ!」と言ってもできる訳がないですし,突然そんなことを言われて,結果ケガをしたとして,誰のせいかと考えたら「先生のせい」なので,実際には子供の不注意だったとしても,自分のせいになるものと思って,普段から,いや,最初から指導をしていかなければなりません。

そこで,一番初めのはじめに,安全に対する注意と,それが守れない場合の対応について,声色と雰囲気を充分に変えて,お伝えしておくべきです。

その理由として,理科の観察や実験で得られる感動は,他とは比べられない楽しさをもたらしてくれるものなのだから,そのためには安全を守るという心構えを持ってもらいましょうとそういう訳です。

まとめ

さて,こんな感じで一時間目の授業どうでしょうか?
最後に,先生お得意のちょっと危険だけど,楽しい実験なんかを実際に体験してもらったりしても良いかもしれません。その辺は,多分私よりも実際にやろうとしている方が考えられるといいと思いますので,ここでは割愛します。もし,持ちネタがなければ,こちらのページ(建設中)でまとめておりますので,ご参照ください。

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