レビュー

LUNA SEA 悲壮美-アクティブリスニング

 アクティブ・リスニングシリーズ第3弾は,LUNA SEA「悲壮美」です.ガンダムのオープニング主題歌でもある「宇宙の詩 ~Higher and Higher~」のカップリングともなっている同曲は,2019年発売のアルバム「CROSS」に収録されています.歌詞が意味深とか,いろいろ言われておりますが,音の方はどうでしょうか.こちらも,コピバンや,カバーをされてる方の参考になればと思います.アクティブ・リスニングの趣旨は,入ってる音を逃さず聴くということなので,その辺は元ページをご参照ください.

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イントロ

「母なる大地を~」から入ってくるイントロ,アコースティックギターのジャラランが印象的ですが,右と左から別々の音が鳴ってるって気づきましたか?これは,おそらく同じ演奏なのですが,エフェクト「ディレイ」のDoublingを使って,それを左から右に分けているのではないかと予想します.左側が原音で,右側がディレイ音ですね.音質も,左のほうが高音がしっかり出ていて,右側は低音がフワンと鳴るところまで出るように調整されている感じ.

ライブでやるなら,アコギ一本でアナログディレイなどを噛ますのもよし,録音するなら一本録っておいて,それを左右にコピーして,それぞれ音質を変えていくという感じでしょうか.

打ち込み音とモコモコ

アコースティックギターと歌だけのイントロから,0:23ぐらいの「想いを~」から打ち込み音が聴こえ始めます.それは,バスドラム風のドンドンという音と,スネアドラム風のカチカチ音ですね.ドンドンは真ん中から始まるんだけど,だんだん不規則に左右を行ったり来たりする感じになっていて,カチカチの方は,左,左,右という感じで,一定のリズムを刻んでいます.だんだんと,悲壮美の世界に入り込む感じです.
 その裏では,ストリングスが密やかに通奏を鳴らしています.これについては,後でまた触れます.

ベースブリブリ

 さて,0:47ぐらいから「さよおなら~」と,サビに入るとやっとバンド全体が音を鳴らし始めます.サビの間は,意外とどの楽器も主張していなくて,淡々とベースJはルート音中心のメロディ,左のギターINORANは,アルペジオを弾いています.
 ところが.サビが終わって,一旦静になる「瞳を隠してた」のところで,急にベースがブリブリと言い始めます.1:18ぐらいのところですね.

ストリングス

 同じく,「瞳を隠してた」辺りで,再びストリングスが顔を出します.ブリブリのベースよりも若干先1:13ぐらいに,つなぎのフレーズを弾いてますね.ここから,ストリングスが見えてくる場面がいくつか出てきます.

 実は,曲を通じてずっと鳴ってはいるんだけれども,そこまで主張してこないんですが,部分部分で,曲のイメージを作ってくれています.以下,ストリングスの主張場面を挙げておきます.なんか,これをやってたら,ストリングスだけで1曲聴けるようになってしまった.

0:25~0:46
1:12~1:17
2:30~2:51
4:08~4:30

Calling

 さて,そしたら途中で電話がかかってきますよね.2:41ぐらい.これは何の意味があるんでしょうか?

 英語でCallingといえば「天職」とか,そういう意味もあったりして,B’zの曲になっていたりもしますよね.何か啓示的な意味合いを入れたかったのでしょうか.その辺に言及しているインタビューとかあったら,教えて下さい.

ティンティン?

 3:56~同じサビでもINORANのアルペジオがティンティンという感じで,かなりアナログちっくな鳴りが前面に出てきます.なんだろう?一曲の中で,ちょっと音の大きさも変えているんでしょうか.あるいは,ドラムがちょっとおかずを叩いている時に聞こえやすく鳴っているとも言えるのかな.

アウトロ

 そして,アウトロは再び,ストリングスとベースが主役になって,ところどころでアコースティックギターのフレーズが入ってくるという感じ.正にアウトロって感じで,大人しく終えますね.

 ここまで,一緒に聴いていただいて,ありがとうございます.また,別のアクティブ・リスニング記事も書いておりますので,そちらも御覧ください.

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